睡眠の質を上げる習慣とは?今日からできる10のポイント

睡眠の質を上げる習慣とは?今日からできる10のポイント

睡眠時間をきちんととっているのにも関わらず、よく眠れていないように感じる場合、質の良い睡眠がとれていないのかもしれません。

睡眠の質は睡眠時の環境だけでなく日常生活の過ごし方によっても大きく変わります。日頃から睡眠の質を上げる生活習慣を身に付けることが大切です。

今回は良質な睡眠をとるために、今日から取り組める10つのポイントを紹介します。

睡眠の質を上げるポイントは「規則正しい生活習慣」

睡眠の質を上げるためには、「規則正しい生活」が大切です。

人間の睡眠や覚醒のリズムは、生まれながらにもつ体内時計に制御されています。しかし、この体内時計の周期は約25時間といわれており、外界における1日の周期(24時間)とはズレがあります。

そこで人間は、日常生活のさまざまな刺激の影響(同調因子)を受けることで、体内時計のズレを調節しているのです。

この体内時計と外界の周期のズレをうまく修正できないと、睡眠障害につながるおそれがあります。質の良い睡眠を実現するには、規則正しい生活を送ることで体内時計を24時間に調整し、睡眠のリズムを整えましょう。

睡眠の質を上げる習慣【起床~夕方編】

睡眠の質を上げるためには、寝る前の行動が大切だと考えられがちですが、実は朝起きたときや日中の行動も重要です。

そこで、起床後から夕方までの過ごし方で、良質な睡眠につながる習慣を紹介します。

決まった時間に起きる

規則正しい生活を送るため、毎日の就寝、起床時間は一定にしましょう。夜更かしや寝坊、昼寝のし過ぎなどは、体内時計を乱す原因になります。

とはいえ、仕事やプライベートが忙しく、どうしても寝る時間が遅くなってしまうこともあるでしょう。そんなときでも、できるだけ翌朝の起床時間を変えないことが、質の良い睡眠をとるポイントです。

また、休日の寝だめも避けましょう。睡眠時間が足りていないときには、平日より1~2時間程度起床時間を遅くする程度にとどめると、体内時計を大きく乱さずに済みます。

朝の光を浴びる

太陽光などの強い光は、体内時計を調整する働きがあります。朝に光を浴びると光は体内時計を早めるので、体内時計と外界の周期の差をリセットできるとされています。

光を浴びるタイミングは、起床直後がもっとも良いです。起きたらまずカーテンを開けて、朝の光を浴びることを習慣にしましょう。朝に光を浴びれば、その約15~16時間後に眠気が訪れます。

朝食をとる

朝食をきちんととることも、体のリズムを整える上で大切です。

朝食は、体にとって1日が始まるサインになります。簡単なもので良いので、脳のエネルギーとして糖分を補給しましょう。脳のエネルギーが不足している状態では、日中に十分な活動ができません。その結果、夜の睡眠に影響を及ぼすことがあります。

また、朝食は内臓にとっても重要です。脳だけでなく内臓にも体内時計が備わっており、朝食の刺激によって周期の差がリセットされます。

適度な運動をする

適度な運動も、質の高い睡眠をとるために欠かせません。激しい運動は体が興奮してかえって睡眠を妨げるので、散歩や軽いランニングなどがおすすめです。適度な疲労が、快眠につながります。

運動の理想的なタイミングは、夕方から就寝の3時間くらい前です。寝る前はかえって眠りにくくなるため避けましょう。

運動をすると脳の温度が一時的に上がります。眠気は脳の温度が下がるときにあらわれやすくなるため、就寝の3時間くらい前までに運動をしておけば、運動をしないときに比べて就寝時間に脳の温度が下がり、スムーズに眠りにつけるというわけです。

短時間の昼寝をする

本来、睡眠は夜に十分確保するのが理想です。しかし、睡眠時間がとれず、午後になって眠気があらわれることもあるでしょう。日中眠くてたまらないときは、短時間の仮眠が有効です。

仮眠はやりすぎるとかえって夜の睡眠を浅くしてしまうため、午後の早い時間に、長さは15分程度にとどめましょう。横にならないようにし、仮眠の前にカフェインの入ったコーヒーを飲むなどの工夫をすれば、短い仮眠でもスッキリと起きられ、寝すぎの予防になります。

睡眠の質を上げる習慣【寝る前編】

快眠のためには、昼の活動と夜の休息のメリハリをつけることが大切です。また、睡眠前の行動は、睡眠の質に直結します。そこで、睡眠の質を上げるためにぜひ身に付けておきたい、夜の習慣を紹介します。

入浴でリラックスする

入浴は、体を温め血行を良くすることで体の緊張や疲れをとり、リラックスできます。寝る90分前くらいに入浴すると、入浴で一時的に上がった体温が就寝のタイミングで下がるため、寝つきが良くなります。

入浴はシャワーのみではなく湯船につかるのがおすすめです。38~40℃くらいのお湯で20分程度つかるのを目安にしましょう。半身浴も良いです。体調や好みに合わせて、無理のない方法で入浴しましょう。

強い光を避ける

朝とは逆に、夜の強い光は体内時計を遅らせる働きがあるので避けましょう。照明程度の明るさでも長時間浴びると体内時計が乱れる要因となります。体内時計を遅らせないためには、昼白色の蛍光灯よりも、電球色と呼ばれる暖色系の蛍光灯がおすすめです。

また、注意したいのが、スマートフォンやPC、ゲーム・テレビなどです。これらは画面の発する光の刺激が強く、寝る前に使用すると睡眠の質を低下させます。また、場合によっては神経が高ぶってしまい寝つきにくくなることもあるので、就寝2時間前くらいまでに使用を終えましょう。

カフェインの入った飲食物や酒、たばこは避ける

カフェインには覚醒作用があるため、就寝の3~4時間前から避けましょう。カフェインは、コーヒーはもちろん、紅茶や緑茶、チョコレート、栄養ドリンクなどにも含まれています。寝る前には、ノンカフェインのものを選ぶなどの工夫をしましょう。

また、アルコールの摂取も、睡眠の質が低下するのでおすすめできません。アルコールには催眠作用があり寝つきは良くなりますが、時間が経つと浅い眠りになり、夜中や早朝に目覚めてしまいます。

たばこもニコチンが刺激剤として作用するため、寝る前は避けましょう。

寝室の環境を整える

質の高い睡眠のためには、寝室の環境も重要です。音や光があると気になって寝つきにくくなるので、暗くしましょう。

また、温度にも気を配る必要があります。寒過ぎても暑過ぎても睡眠を妨げます。季節によって変わりますが室温は13~29度、湿度40~60%程度の間、寝具内の温度は33度前後が良い環境です。寒い季節は、寝具を温めておきましょう。

また、自分に合うベッドや布団、枕などの寝具を選ぶことも大切です。体に合っていない寝具は負担がかかり、睡眠の質を低下させるので注意しましょう。

寝る前に考え事はしない

寝る前に考えごとをするのは睡眠の妨げになります。寝ようとしているときに悩みや考えごとが浮かんだら、意識してやり過ごし、考えないようにしましょう。考え続けてしまうと、どんどん頭がはっきりとしてきて眠れなくなります。

また、「早く寝なければ」と焦ると体が緊張状態になり、かえって眠れなくなることがあります。20分以上眠れなければ、無理に寝ようとせず、いったん布団を出てリラックスしましょう。このとき、光で覚醒しないように部屋は暗めに保つのがポイントです。

まとめ

睡眠の質を上げるには規則正しい生活を送ることが重要です。体のリズムを整えるために起床、就寝時間を安定させることはもちろん、食事や運動などの日常的な習慣を見直してみることをおすすめします。

今回ご紹介したポイントは、すぐに実行できることばかりなので、睡眠の質が気になっている方はぜひお試しください。

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