土日で疲れが取れないのはなぜ?原因とおすすめの過ごし方を解説

土日で疲れが取れないのはなぜ?原因とおすすめの過ごし方を解説

休日に家でしっかり体を休めているのに、疲れが取れないことはありませんか。実は、疲れの種類によって、適した疲れの取り方が異なります。

休日を有効に使い、リフレッシュしながらつらい疲れが取れたら、今より元気に月曜日を迎えられるかもしれません。今回は、土日で疲れが取れない原因と休日のおすすめの過ごし方を紹介します。

土日に「家でゴロゴロ」しても疲れが取れない理由

平成26年版厚生労働白書によると、約3割弱の方が休日に何もせずにゴロ寝で過ごすと回答しています。とはいえ、休日は体を休めているつもりなのに、なぜか疲れが取れないと感じている人も多いのではないでしょうか。まずは、家でゴロゴロするだけでは疲れが取れない理由を解説します。

参考:厚生労働省「平成26年版厚生労働白書 ~健康・予防元年~」

慢性的な疲れは静養では回復しないから

全速力で走ったあとの急性的な疲れと違い、慢性的な疲れは安静にしているだけでは取れません。

慢性的な疲れは運動不足による新陳代謝などの低下で、血液や水分の循環が悪くなることによる影響が大きいのです。

例えば、デスクワークや立ち仕事など、同じ姿勢を長時間続けていると、一部の筋肉に過緊張(コリ)が起こります。すると、疲労感やだるさ、不調を感じやすくなってしまいます。

筋肉の過緊張や血液、水分の循環が悪い状態は、ゴロゴロしていても改善せず、むしろ悪くなることもあるため注意しましょう。

長期休暇後に出勤したとき、だるさを感じるのは、慢性的な疲れが取れていない証拠ともいえます。疲れを取るために静養を続けていても悪循環です。慢性的な疲れを感じているときは、休日の過ごし方を見直してみましょう。

家にこもっていると体内時計が狂うから

人間の体内時計の周期は24時間より長いため、体内時計を短くする必要があります。体内時計が乱れると、寝付きが悪くなったり、起床時間が遅くなったりして、うまく調整することができません。

そのため、毎日朝日を浴びることで体内時計をリセットし、誤差を調整しています。しかし、休日に家にこもっていると朝日を浴びられず、体内時計が狂いがちになり、かえって睡眠不足になる場合もあります。

平日は通勤時に自然と日光を浴びる習慣ができているため、体内時計の調整がしやすいです。休日だからこそ、散歩をするなどして積極的に日光を浴びる機会を作りましょう。

ダラダラ過ごしたことに罪悪感を持ってしまうから

家にこもって休日を終えると「ダラダラ過ごしてしまった」と罪悪感をもってしまいがちです。気持ちが滅入ると自律神経のバランスが乱れてしまいます。

嫌な気持ちのまま寝ると自律神経が乱れて睡眠の質が落ち、疲労が抜けきらないと感じることがあるでしょう。そこで、罪悪感を消すために、散歩や近所の本屋に行くなどしてみませんか。気分転換になり、何もしなかったと後悔する気持ちがやわらぎます。

疲れを取る2つの方法「アクティブレスト」と「パッシブレスト」

疲れを解消するためには「アクティブレスト」と「パッシブレスト」の2つの方法があります。効果的に疲れを取るために、2つの方法と使い分けを知っておくと良いでしょう。

アクティブレスト(積極的休養)

アクティブレスト(積極的休養)とは、あえて体を動かすことにより疲労回復を促すことです。もともとアスリートが素早く疲労を回復するための方法として考案されたもので、厚生労働省も推奨しています。

参考:厚生労働省「休養・こころの健康」

「休日にゴロゴロ過ごしていたのに疲れが取れない」という人は、以下のようなアクティブレストがおすすめです。運動が苦手でも日常生活で取り入れやすいので、気分転換にもなるでしょう。

【アクティブレスト】
・ウォーキング
・ジョギング
・ストレッチ
・ペットとじゃれる
・プール
・入浴など

適度な運動によって筋肉の動きが良くなり、血流が促され、心臓の動きを助けます。さらに、疲労物質の排出が促され、全身の疲労回復につながります。有酸素運動をするときは、テンポやリズムを意識することが大切です。

リズミカルに運動することで、体の細部まで酸素や血液を届けることができるとともに、セロトニンの分泌により、心のバランスを整える効果も期待できます。

パッシブレスト(消極的休養)

アクティブレストとは反対に、安静にして体と頭を休めるのがパッシブレスト(消極的休養)です。強い体の疲れや不調がある場合、まずはしっかり休んで体を回復させる必要があります。

真面目な人ほど許容量を超えて頑張り過ぎてしまいがちです。疲労が蓄積する前に、以下のようなパッシブレストを試してみてください。

【パッシブレスト】
・睡眠
・ゴロ寝
・音楽鑑賞
・読書
・映画鑑賞など

ただし、パッシブレストを長く続けると副交感神経優位の時間が長くなり、心拍や血圧が低下して疲労物質が残りやすくなります。

このような状態では、疲れやだるさ、頭痛を感じることがあるでしょう。パッシブレストで体を休め、少し回復したらアクティブレストに切り替えることが大切です。

疲れを取ってリフレッシュ!休日におすすめの過ごし方

元気に月曜日を迎えられるよう、休日におすすめの過ごし方を紹介します。

体を動かす

運動不足気味の人は、適度に体を動かすことからはじめてみましょう。運動は心と体をリラックスさせたり、ネガティブな気持ちを発散させたりする効果が期待できます。さらに、睡眠の質が向上することもメリットといえるでしょう。

おすすめは、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動です。運動が億劫なときは、まわりの景色をみながら散歩するだけでも十分効果が期待できます。また、運動の時間がとれないときは、積極的に階段を使ったり、1駅分多く歩いたりすると良いでしょう。

これらの運動を行うときは、汗ばんで「スッキリした」と思う程度を目安にして、疲れ過ぎないように調整するのがポイントです。

お風呂に浸かる

お湯に浸かると血行が促進されて疲労回復につながります。シャワーだけよりもお湯に浸かる方が効果が期待できるので、湯船に浸かる習慣を心掛けてみてください。

お湯に浸かると、浮力で筋肉が緩んで全身の緊張をほぐしやすくなります。38~40度くらいのぬるめのお湯なら副交感神経が優位になって、よりリラックスできるでしょう。

お風呂に浸かると体温が上がるため、睡眠の質も向上し、疲労を溜め込まない体に近づけます。入浴剤を入れて香りを楽しむ、近所の温泉やスパ、銭湯などでリフレッシュするのもおすすめです。

ビタミンBを意識的に摂る

ビタミンB群はストレスと密接に関係しています。そのため、ビタミンB群(特にビタミンB1)が不足することは、疲れの原因のひとつといわれています。ビタミンB群のそれぞれの特徴は以下のとおりです。

ビタミンB1

主な働き:神経に作用し、気分が落ち着きやすくなる
多く含む食材:豚肉、豆類、胚芽米など

ビタミンB2

主な働き:脂質の代謝に必要であり、疲労回復に役立つ
多く含む食材:うなぎ、納豆、卵、葉物野菜など

ビタミンB6

主な働き:中枢神経の働きを安定させ、不安やイライラの抑制に役立つ
多く含む食材:まぐろ、かつお、レバー、バナナなど

疲れが取れないときは、日ごろから意識してビタミンB群を摂りましょう。

快適な睡眠をとる

休日はつい遅い時間に起きたり、寝だめをしたりと、体内時計を乱すことにつながるような睡眠をとりがちです。

快適な睡眠は疲労回復に欠かせません。体内時計を整えるために、休日でも平日と同じリズムで就寝と起床をするのがおすすめです。また、快適な睡眠をとるために、夕食後のカフェインや寝酒は控えましょう。そして、室内を暗くして眠ることで、質の良い睡眠につながります。

快適な睡眠をとるためのコツとして、寝る前の時間は軽い読書やストレッチ、音楽を聴くなどしてリラックスすると良いでしょう。そして、朝目が覚めたら日光を浴びて、体内時計をリセットすることで、日中の眠気やだるさ対策ができます。

まとめ

土日に疲れが取れない原因は、休み方を間違えているからかもしれません。

具体的には、体を動かす、お風呂に浸かる、食生活を整える、睡眠の質を上げるなどして、休日を過ごしてみましょう。本記事を参考にし、あなたにあった疲労回復法をぜひ試してみてください。

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