疲労の感じやすさや、なかなか疲れがとれないといった悩みは、年齢を重ねるごとに強くなるというイメージはありませんか。実は、現代においては年齢とは関係なく、20代の方にも疲労を感じている方、感じやすい方が増えているようです。
そんな20代のために、この記事では20代の疲れの原因や、疲れを感じたときの対処法についてまとめています。日ごろの疲れにお悩みの20代の方は、ぜひ参考にしてみてください。
20代に多く見られる疲れの特徴
20代の疲れには、精神的な疲労を多く抱えているという特徴があります。そして20代の精神的な疲労の主な原因として、生活習慣や生活環境の変化が挙げられます。
20代という期間には、生活習慣が変わるイベントが集中しています。例えば「学生から社会人になる」「お酒が飲める」「タバコが吸える」といったものです。こうした変化を心待ちにしている人もいますが、その変化は疲れの原因にもなります。
特に社会人になるという変化は、疲れの原因になりやすいです。社会に出て間もない20代は、仕事・経済面・人間関係といったストレスを抱えがちになるため、精神的に疲れやすくなります。
また現代の日本では少子高齢化が進んでいる影響で、あらゆる職場で人手不足が問題となっています。そのため20代の若手社員にも即戦力になってほしい、と期待されがちです。こうした状況で、上司や先輩からのプレッシャーを不安に思い、精神的疲労を感じる20代も増えています。
【20代】寝ても疲れが取れない原因は?
疲れをしっかり取るには、睡眠が一番です。しかし、疲れを感じる人の中には「寝ても疲れが取れない」という症状を訴える人も少なくありません。こうした症状は、どんな原因で起こるのでしょうか。
ここでは、寝ても疲れが取れない原因や、疲れが取れにくい人の特徴をご紹介します。
睡眠の質が悪い
寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ていたり、食事を取っていたりすると睡眠の質に影響をおよぼします。睡眠の質を上げるためには、心と体がリラックスした状態であることが大切です。
スマートフォンやパソコンを見ていることで目から刺激を受け、脳が興奮状態におちいり、寝付けなかったり、浅い眠りになったりしてしまうことがあります。また、食事も寝る直前まで食べていると、消化吸収にエネルギーを使ってしまい、十分に休息をとれません。
他にも、寝る時間が不規則であったり、休日に寝溜めなどをしていたりする人も、体が十分な睡眠をとるためのリズムが整えられず、疲れが取れにくくなってしまいます。
血流が悪い
疲れの原因の一つは、体に溜まる老廃物です。全身の血流が悪いと老廃物が体に溜まっていきます。老廃物が溜まると、疲労回復に必要な栄養素、新しい栄養素が十分に行き渡らず、疲労も解消されません。
仕事中にずっと同じ姿勢でいる人や、冷え性に悩んでいる人は、血流が悪くなっている可能性があります。他にも「むくみやすい」「運動する習慣がない」「便秘がち」という人も血流が悪くなっているでしょう。
精神的に疲れている
「運動していないのに、なんだか体が重い…」このような症状がある場合は、精神的な疲れが溜まっていることが考えられます。
頻繁にスマートフォンを見る癖がある、長時間続けて仕事をしている、残業するのが当たり前になっている人などは、体を動かしていなくても精神的に負荷がかかり、疲労につながっている可能性があります。
【20代】疲れが取れないときの対処法
疲れが取れないときは、ここでご紹介する対処法を試してみましょう。
ゆっくり湯船に浸かる
疲れを取るには、体を温めることが大切です。お風呂に入る際は、シャワーで済ませるのではなく、できる限り湯船にゆっくり浸かることをおすすめします。湯船に浸かり、全身を温めることで毛細血管が広がります。血管が広がることで血液のめぐりが良くなり、溜まっていた老廃物などが流れやすくなるのです。
さらに、湯船に入浴剤を入れたり、温泉に行ったりするのもおすすめです。入浴剤の匂いや温泉の成分によってよりリラックス効果が期待できます。
寝る前に水分補給をする
疲労回復に欠かせない、良質な睡眠を取るためには、寝る前に水分補給をしましょう。人は寝ている間も汗をかいています。寝ている間に、必要な水分が放出されてしまうと、眠りが浅くなったり、脱水状態におちいったりしてしまうこともあります。脱水状態におちいってしまうと、血流が悪くなり、老廃物が溜まって疲労も回復しません。
寝る前におすすめな飲み物としては、ホットミルクやハーブティー、ショウガ入りの飲み物です。温かい飲み物で体も温まり、リラックス効果が期待できます。
ただし、熱すぎる飲み物や、大量に飲むのは避けましょう。内臓の働きが活発になり、睡眠中にトイレへ行きたくなってしまうなど、良質な睡眠の妨げになります。
運動で血流を改善する
疲れた体は、筋肉が固まって血流が悪くなります。つい疲れた状態だとゴロゴロしてしまいがちですが、それでは血流は悪いままで、疲労につながる老廃物も流れていきません。疲労を感じているときこそ、体を動かしてみましょう。
運動といっても、それほどハードである必要はありません。ウォーキングやストレッチなど、軽めの有酸素運動でも、血流改善の効果が期待できます。軽い運動でも習慣化することができれば、代謝も上がり、疲れにくくなっていくでしょう。
【20代】疲れが取れないときに避けたいNG行動
ここでは、疲れが取れないときに避けるべき行動をご紹介します。
カフェインや栄養ドリンクを過剰に摂取する
カフェインを多量に含むコーヒーや栄養ドリンクは、少量なら眠気覚ましや集中力アップの効果が期待できます。しかし、多量に摂取すると脳が興奮状態になるため不眠になりやすく、眠れないのでさらに疲れが溜まる、という悪循環におちいってしまうでしょう。
またカフェインは、多量に摂取すると動機や手のしびれといった症状が出ることもあります。カフェインを摂るときは、適量を心がけましょう。
暴飲暴食をする
ストレス解消に暴飲暴食をする人がいますが、これは絶対にやってはいけません。消化に多くのエネルギーを消費するため、体のだるさの原因になります。
また甘いものにも注意が必要です。糖分によって血糖値が急激に上がると、体はこの上がった血糖値を下げようとします。こうして血糖値が上下すると、イライラや疲労につながるでしょう。
不規則な生活を送っている
平日は、基本的に一定の生活リズムで過ごしている人も、休日は家でゴロゴロしたり、寝溜めをしたりしてはいないでしょうか。生活リズムにばらつきがあると、自律神経の乱れにつながります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれがバランス良く働いています。生活リズムが狂うことで、交感神経が働くべきときに働けなかったり、その逆の状態が起こったりします。例えば、眠ろうとしているタイミングに交感神経が優位に働いてしまい、体は眠りに入る準備ができず、寝つけない状態になるなどです。
疲れをとるためには、寝る時間や食事内容を意識して、規則正しい生活を送るようにしましょう。
就寝前にスマートフォンやパソコンを使用する
人は強い光を見ると、体内時計がリセットされます。寝るときに部屋を暗くしたり、朝、目覚めたときに陽の光を浴びたほうが良いと言われたりするのは、この体内時計の調整に光が関わっているためです。
体内時計が整っていなければ、眠るべき時間に寝つきが悪くなったり、日中に眠たくなったりしてしまいます。そのため、寝る2時間前からスマートフォンやパソコンを見ることは控えましょう。
まとめ
20代は生活環境や習慣が変わりやすく、精神的な疲労も溜まりやすくなります。原因としては社会人になってからの仕事のストレスや、人間関係の悩みによるものが多いです。
寝ても疲れが取れないときは、睡眠の質や血流、睡眠前の動きに問題がないか疑いましょう。また疲れをとるためには、湯船に浸かる、リラックスする、運動するといった習慣づけが大事です。