夜勤に入っているときに「急に眠気がきた」という経験がある方は、多いのではないでしょうか。どのような状況であっても、業務中の居眠りは避けなければなりません。
業務のパフォーマンスを下げないためには、眠気を抑える方法を知っておきましょう。
今回は、夜勤に入っていて眠気を感じたときの対処法について、夜勤前、夜勤中、夜勤明けの3パターンに分けて紹介します。
眠気を抑える！夜勤前の過ごし方
夜勤中の眠気を抑えるためには、夜勤前の過ごし方も重要です。まずは、夜勤中に眠くなることを防ぐ、夜勤前の過ごし方を紹介します。
出勤前に仮眠をとる
夜勤中の眠気を防ぐには、出勤前に仮眠をとるのも対策方法のひとつです。夜勤に出る前に3時間ほど仮眠をとっておくことで、夜勤中の眠気を抑えることができます。
また、睡眠の質が変化するサイクルは90分ごとだといわれているため、3時間の仮眠が難しい場合は90分を目安にするのもおすすめです。
ただし、仮眠をとりすぎると夜勤明けにスムーズに就寝できなくなるおそれがあるため、いわゆる「寝貯め」のような長時間の睡眠にならないように注意しましょう。
眠れないときは無理に寝ようとしない
夜勤に備えて「寝ておこう」と思っていても、寝なければならないというプレッシャーやストレスでうまく眠れないことがあります。
眠気は、副交感神経が優位に働いてリラックスしているときにくるため、無理に眠ろうとせずにゆったりと過ごすと自然と眠気を感じられるようになるでしょう。
また、どうしても眠れないときは、横になって目を閉じているだけでも体を休めることができます。
食事は軽めにする
夜勤前の食事は軽めにしておくことも、眠気を抑える重要なポイントです。お腹がいっぱいになっている状態で夜勤に入ると、夜勤中に眠くなる原因になりかねません。
もし、夜勤前にお腹が空いているのであれば、食事は軽めで消化の良いものを選ぶと良いでしょう。
味が濃いものや香辛料を多く含むもの、揚げ物などの油分の多い食事は、夜勤前には避けることがおすすめです。
夜勤中に眠くなったときの対処法！
では、夜勤中に眠くなってしまったときは、どのように対処すれば良いのでしょうか。ここからは、夜勤中に眠気を感じたとき、すぐできる対処法を紹介します。
軽く体を動かす
眠気は血圧や体温が低下する際に現れます。そのため、体温や血圧を上昇させて交感神経を刺激すれば眠気を覚ますことができます。
勤務中に眠くなってしまったときは、軽く体を動かして体温や血圧を上昇させることで眠気を抑えられます。ストレッチやツボ押し、マッサージなどをして血行を良くし、体温を上げましょう。
同じ姿勢のまま作業を続ける業務では特に、ストレッチで体を軽く動かすのは眠気を抑えるのに有効な手段です。
歯磨きや洗顔をする
歯磨きや洗顔は、身体に刺激を与えられるため眠いときにおすすめの対処法です。
冷たい水で歯磨きや洗顔をすることで、交感神経が刺激されて眠気を抑えることができます。眠気があるときに行うと、良いリフレッシュにもなります。
歯磨きはミント系の歯磨き粉を使用すると、よりスッキリできるでしょう。
カフェインを摂取する
眠くなってきたときに、コーヒーなどを飲んで眠気を抑えようとする方は多いのではないでしょうか。
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどには、カフェインという成分が含まれています。カフェイン含有飲料を飲むと、中枢神経系の覚醒効果につながるため、眠気を抑えることができます。
眠気を抑える効果が出るまでには摂取してから30分ほどかかるため、早めに摂取することがおすすめです。
ただし、カフェインの摂りすぎは体に負担をかけることになるため、特にエナジードリンクを常用するなど、カフェインの過剰摂取は避けましょう。
ガムなどを噛む
ガムやせんべいなど、咀嚼で口を動かす回数が多いものを食べることも眠気覚ましにつながります。
ガムなどを噛んであごを動かすと、「セロトニン」と呼ばれる脳内物質が分泌されるようになるためです。
セロトニンには血液循環を促進し、脳の働きを活発にする効果があります。ガムなどを噛むことは、眠気覚ましにも効果が期待できるといわれています。
仮眠を取る
夜勤中の休憩時間などに仮眠を取るのも、眠気覚ましに効果的です。
仮眠を取ることで疲労が軽減され、眠気を解消できます。また、夜勤中の仮眠は夜勤明けの疲労回復を早め、体内リズムを整えるのにも有効だとされています。
仮眠は10～15分程度とるのがおすすめです。30分以上寝てしまうと、深い眠りにつきやすくなり、目が覚めにくくなるため、睡眠時間には注意しましょう。
人と話す
夜勤中に眠くなってしまったときは、人と会話するのも対処法のひとつです。同僚などと会話をして脳を働かせると、脳への刺激になって眠気を抑えることができます。
眠気を抑えるだけでなく、会話の中から業務に役に立つアイデアが生まれたり、人間関係が円滑になったりといった効果も期待できるでしょう。
日中にできなかった仕事をする
夜勤中に眠くなるタイミングとして、業務がひと段落して気が緩んだときが挙げられます。
緊張感が低下することで眠気が誘発されるため、日中に進められていなかった仕事をしたり、事務作業をしたりなど、手や頭を動かすことは眠気覚ましに効果的です。
できるだけ忙しくしていれば、自然に眠気がきていることを忘れられます。また、業務全体の進捗率を上げることにもつながるため、効率良く働くことにもつながるでしょう。
生活リズムを取り戻そう！夜勤明けの過ごし方は？
夜勤中の眠気を抑えるには、夜勤明けの過ごし方も重要です。ここからは、生活リズムを取り戻し、疲労を回復させるための夜勤明けの過ごし方について紹介します。
寝すぎないようにする
夜勤明けは、どうしても眠気や疲労からついつい長時間寝てしまいがちです。睡眠の摂り過ぎは、生活リズムが崩れてかえって疲れが溜まってしまうおそれがあるので注意しましょう。
夜勤後は仮眠を取る程度に抑えて、日中の時間を有意義に過ごすことで、夜しっかりと眠ることができます。夜に寝て昼間活動するリズムに戻したい場合には、昼間に眠りすぎないようにしましょう。
もちろん夜勤がメインの仕事に従事している方は、この限りではありません。夜勤明けの夜にまた勤務がある場合は、日中にしっかりと休息しておく必要があります。
リラックスして過ごす
夜勤明けの日中は、リラックスして過ごして疲労回復に努めましょう。散歩に行く、マッサージを受けるなど、自分がリラックスできる方法で過ごすのが理想的です。
ゆったりと過ごすことで入眠しやすくなるため、短時間でも質の良い睡眠を取ることができます。
また、リフレッシュすれば気持ちの面でも次の勤務に備えることができ、勤務中のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
そのほか、夜勤明け直後は、夜勤前と同様に消化に優しい食べ物を摂ることがおすすめです。
消化活動が活発に行われると、眠気が覚めてしまう可能性があるため、仮眠前は消化に良いものを軽く食べる程度に留めておきましょう。
まとめ
夜勤中に眠くなるのは、人の睡眠サイクルにおいて自然な現象です。しかし、業務効率の低下や注意力低下による思わぬ事故の発生につながるおそれがあるため、夜勤中の集中力は維持できるように意識しましょう。
そのためには、夜勤中だけでなく夜勤前後の過ごし方も重要です。まずは、眠気を抑えられる方法を試しながら、自分に合う眠気覚ましを見つけてみてはいかがでしょうか。
