疲れが取れないときにはサプリメントをとるべき?摂り方や必要な栄養素

疲れが取れないときにはサプリメントをとるべき?摂り方や必要な栄養素

「最近疲れやすくなった」「疲れが溜まりやすくなった」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。思うように疲れが取れないなら、疲労回復が期待できるサプリメントを生活に取り入れるのもおすすめです。今回は、疲労回復におすすめのサプリメントや摂取のポイントを紹介します。

疲れが取れない!疲労の症状

毎日疲れが取れないと感じてはいませんか。体や精神面に次のような症状があるときは、体が疲労しているサインといえます。

  • 体が重くだるい
  • 朝起きるのがきつい
  • ぐっすり眠れない
  • 日中も強い眠気を感じる
  • 集中力がない
  • やる気が出てこない
    など

疲れが取れない原因

なぜ疲れがうまく取れず、疲労の症状が表れてしまうのでしょうか。疲れが取れない原因には、身体からくるもの、睡眠からくるもの、栄養からくるものがあります。

【身体】運動不足による筋力の低下

運動不足は、筋肉を衰えさせてしまうほか、血行の悪化にもつながります。疲労が蓄積しやすい体質になる要因のひとつです。デスクワークなどで長時間座っていることが多い人は筋肉がうまく使われず、疲労が回復しづらい身体になってしまいます。

【睡眠】休養不足による疲労の蓄積

睡眠不足で十分な睡眠が取れなかったり、休息が十分に取れなかったりすると、疲れを感じやすくなります。睡眠が不足していると、精神的にも疲労が溜まるためです。身体と心は密接につながっているため、身体的な疲れや精神的なストレスが重なると、慢性的な疲労を抱えやすくなります

【栄養】食生活の乱れによる低栄養

栄養が偏った食事や無理なダイエットなど、栄養バランスの悪い食事を摂っていると疲れやすい身体になります。必要なエネルギーが十分に供給されないと、エネルギーの循環が悪くなってしまうためです。

体はエネルギーを生み出すためにクエン酸回路に消化した栄養分を送り込みますが、栄養が不十分だとクエン酸回路が不調を起こし、疲れやだるさを感じやすくなります。クエン酸回路の不調は、エネルギー代謝をサポートする酵素やビタミンB群の不足が原因のひとつです。

ほかにも、3大栄養素を構成するタンパク質が不足すると疲れを感じやすくなります。タンパク質は、筋肉や皮膚、内臓などのあらゆる器官に必要な栄養素だからです。不足するとエネルギーがうまく供給されず、筋肉量の低下などにつながります。

疲れが取れないときに摂るべきサプリメント

疲れが取れない原因のひとつに栄養分の不足があると説明しました。食事を見直すことも大切ですが、食事だけでは十分に必要な栄養素を摂取できないこともあるでしょう。

疲れが取れないときは、サプリメントを活用するのもおすすめです。疲労回復にはどのようなサプリメントを選べば良いのか、おすすめのサプリメントをいくつか紹介します。

ビタミンB群

ビタミンB群は、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの全8種から構成されます。

・ビタミンB1
糖の代謝をサポートする成分です。豚肉や玄米、豆腐などに多く含まれます。

・ビタミンB2
脂質の代謝をサポートする成分です。卵や牛乳、レバーなどに多く含まれます。

・ビタミンB6
アミノ酸の再合成をサポートする成分です。かつおやマグロなどの赤身魚やヒレ肉、バナナなどに多く含まれます。

・ビタミンB12
アミノ酸の代謝などをサポートする成分です。かきやアサリなどの貝類、焼きのりなどに多く含まれます。

・ナイアシン
酵素の働きなどに関係する成分です。たらこや鶏肉、エリンギなどに多く含まれます。

・パントテン酸
エネルギー代謝をサポートする成分です。鶏レバーや納豆などに多く含まれます。

・葉酸
赤血球の生成に関わる成分です。鶏レバーやモロヘイヤ、ブロッコリーなどに多く含まれます。

・ビオチン
糖や脂質などの代謝をサポートする成分です。レバーや卵黄、豆類やナッツ類などに多く含まれます。

以上のように、ビタミンB群の主な働きは、エネルギー代謝をサポートすることです。糖質や脂質、タンパク質からのエネルギー合成に関わるため、不足すると疲労を感じる要因になります。

各種を複数摂取することで効果が発揮されるため、複数を一度に摂取できるサプリメントはおすすめです。水溶性ですぐに排出されてしまうため、一度に多く摂るのではなく、毎日コンスタントに摂取しましょう。

カルシウム

カルシウムは、骨の形成や維持に関わるだけでなく、筋肉の動きや神経の機能維持にも関わる成分です。不足すると筋肉の動きや関節に負荷がかかり、疲れの要因になります。カルシウムも必要に応じてサプリメントで摂取したい成分です。

鉄分

鉄分は、全身への酵素や栄養素の運搬に不可欠な成分で体力の維持に欠かせません。赤血球の材料となることで、全身に酵素などを届け、老廃物を回収する働きがあります。

そのため、鉄分が不足すると、エネルギー代謝が悪くなるだけでなく、老廃物がうまく排出されずに疲労を感じやすいです。

特に女性は、月経の影響で鉄分が不足しやすくなります。食事だけでは十分に摂取するのが難しいため、サプリメントを活用して積極的に補給するのが良いでしょう。

ビタミンC

ビタミンCは、活性酸素を除去する抗酸化作用のある成分です。活性酸素の除去が疲労回復に役立ちます。緑黄色野菜や柑橘系の果物などに多く含まれる成分です。

ビタミンCは鉄の吸収率を向上させるほか、ビタミンEの働き(抗酸化作用)もサポートするため、サプリメントを活用して一緒に摂取するのが良いでしょう。

クエン酸

クエン酸は、エネルギーを生成するクエン酸回路の活性化に役立つ成分です。活性化により、疲労からの早期回復や血液をサラサラにする効果などが期待できます。

水に溶かし飲む粉末タイプのものや、そのまま食べられるタブレットタイプのものなど、サプリメントの種類も豊富で、生活にも取り入れやすいです。

アミノ酸

アミノ酸は、筋肉や骨、血液や臓器の形成に必要なタンパク質を構成しています。タンパク質を構成するのは、ロイシン、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、リシン、などの20種類のアミノ酸です。アミノ酸の摂取は、疲労回復のほか、免疫力の向上や肝機能の向上、筋力アップなどが期待できます。

アミノ酸20種のうち、11種は体内で合成できますが、残りの9種は食事などから摂取しなければなりません。摂取する必要があるアミノ酸のことを必須アミノ酸ともいいます。

日常的な疲労回復効果に期待できる量は1回につきだいたい1,500mgが目安なので、参考にしつつ必須アミノ酸を中心にサプリメントで補うと良いでしょう。

アリシン

アリシンは、ビタミンB1をサポートする成分です。ネギやニンニク、ニラなどに多く含まれます。アリシンは、抗酸化作用、血行促進の効果などが期待でき、疲労回復や体力維持にも重要な成分です。サプリメントならニンニクサプリに多く含まれていますので、積極的に取り入れてみると良いでしょう。

サプリメントの摂り方のポイント

ここまで疲労回復におすすめのサプリメントについて紹介してきましたが、サプリメントばかりに頼り摂取の方法を誤ると、期待する効果もうまく発揮されません。

ここでは、サプリメントを摂取するときの3つのポイントを紹介します。

バランスの良い食事を心がける

サプリメントはあくまでも補助的なものです。食事から栄養を摂取することが大前提になります。食事のサポートと考えて、サプリメントに頼りすぎないようにしましょう。

また、サプリメントで特定の成分ばかりを過剰に摂取すると、体に不調を覚えたり、副作用が出てしまったりする場合もあります。サプリメントに記載された摂取量を守り、普段の食事で不足している分をサプリメントで補うようにしましょう

目的に合ったタイミングで摂取する

サプリメントは、目的や成分の特徴に合わせて摂取することが大切です。

例えば、ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性のビタミンは、摂取から排出までのスピードが早い特徴があります。まとめて摂取するのではなく、1日2回から3回に分けて摂取すると良いでしょう。

一方で、ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性のビタミンは、体に蓄積されやすい特徴があります。1日1回、油分の吸収がアップする食後に摂取するのがおすすめです。

アミノ酸については、疲労回復を目的とする場合、トレーニングや運動の後30分以内に摂取すると良いとされています。サプリメントの種類や目的に合ったタイミングで摂取することで、より疲労回復が期待できるでしょう。

飲み合わせに注意する

薬やサプリメントの飲み合わせにより、予期しない影響が体に現れることもあります薬を服用している場合は、かかりつけの医師や薬剤師に相談してからサプリメントを購入し摂取するようにしましょう。

まとめ

疲れが取れないと感じたら、サプリメントで疲労回復に役立つ成分を補うのも方法のひとつです。食事から摂取することを前提に、サプリメントをうまく活用してみると良いでしょう。

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