【記事監修】夜中に目が覚めてしまうあなたへ!中途覚醒をなくす最新アプローチ

【記事監修】夜中に目が覚めてしまうあなたへ!中途覚醒をなくす最新アプローチ

夜中に目が覚めてしまうあなたへ!中途覚醒をなくす最新アプローチ



目次

この記事の監修:高橋拓哉様

【キャリア概要】
広告営業(2013年3月〜8月)→地方公務員(2015年4月〜2022年3月)→人材コンサルタント(2022年4月〜2025年5月)

《個人事業》
・Study Ship習慣化コーチ(2022年11月〜2023年4月)
・株式会社ミズカラ(旧:株式会社GOAL-B)キャリアコーチ(2023年4月〜現在)
・パーソナルトレーナー:2024年5月〜現在
(CLOUD GYM公認トレーナー:2025年2月〜現在)
・YOAKE(2025年2月より事業化)
上級睡眠健康指導士・NSCA-CPT(パーソナルトレーナー)資格者によるパフォーマンス&コンディショニング最大化のための習慣化支援

【保有資格】
・上級睡眠健康指導士
・NSCA-CPT(パーソナルトレーナー)
・全米NLP協会公認NLPプロフェッショナルコーチ、NLP上級ライフコーチ
・中学・高校教諭一種免許状(保健体育)

【実績】
・Xにて毎朝睡眠に関連する情報発信
・人材コンサル・認知科学コーチとして1000人以上の対人支援実績

【特技】
・目覚まし無し4時起き6年目
・ボディビル競技大会受賞歴:メンズフィジーク(FWJメンズフィジークノービス部門4位、レモンクラシック東京ノービス8位)

【関連アカウント】

・X:https://x.com/Teipon_ProCoach

・note:https://note.com/teipon1017

導入・背景

みなさん、はじめまして、高橋です。

私は上級睡眠健康指導士として、普段Xやnoteを中心に睡眠や日々のライフパフォーマンスに関する発信をしながら、自分自身のライフパフォーマンス向上にも活かしています。

私は目覚まし無し、毎朝4時起きでの朝活習慣化を6年しているのですが、朝早く起きた時にスッキリ目が覚める上で、大事にしている一つのポイントが「中途覚醒」です。

中途覚醒とは、「眠りについても夜中に何度も目が覚めてしまい、その後の再入眠に困難を感じる状態」のことをいいます。

夜中に何度も目が覚めてしまう現象は、多くの方が悩みを抱える問題で、お恥ずかしいお話しですが、私は昔から頻尿体質で、以前までは起きるまでに何度も起きてしまうことがありました。そうなると、せっかく睡眠時間を確保して早く起きてもあまり寝た感じがせず、朝活が充実しないどころか日中も眠気で集中できないということがよくありました。

中途覚醒の原因は私のように尿意によるものもありますし、その他の原因に起因するものもあります。

今回は、中途覚醒の主な原因や、中途覚醒をなくすための対策に関する最新情報や研究結果をご紹介します。


《この記事でわかること》

・中途覚醒のメカニズムと、それを改善するための具体的な方法がわかります。
・科学的な根拠に基づいた睡眠改善アプローチを知ることができます。
・今日から実践できる、より質の高い睡眠を得るためのヒントが得られます。

1. 中途覚醒の主な原因は?知られざる「覚醒のトリガー」

夜中に目が覚めてしまう中途覚醒には、実に様々な原因があります。私のように尿意が原因となることもあれば、自覚のない呼吸の問題が潜んでいることもあります。ここでは、中途覚醒を引き起こす主な要因と、それぞれの特徴を見ていきましょう。

1-1. 身体的な要因:体の不調が睡眠を妨げる

身体的な問題が中途覚醒の引き金となることは少なくありません。

  • 頻尿(夜間頻尿):

高齢者に多く見られますが、若い方でも水分摂取量や生活習慣によって夜間に何度もトイレに起きることがあります。糖尿病や前立腺肥大症などの病気が隠れているケースも考えられます。

  • 睡眠呼吸障害(睡眠時無呼吸症候群など)

これは特に見過ごされがちですが、重要な原因です。寝ている間に呼吸が止まったり、弱くなったりすることを繰り返す状態です。

米国・Sleep and Human Health InstituteBarry Krakow氏らが慢性不眠症患者を対象に行った研究では、自己申告による覚醒理由として「原因不明」が最も多かった一方で、客観的評価では90%もの覚醒エピソードが睡眠時の呼吸に続いていたと報告されています。これは、自身で気づかないうちに呼吸が妨げられることで、脳が覚醒している可能性を示唆しています。

  • むずむず脚症候群: 

就寝時や安静時に脚に不快な感覚が生じ、動かさずにはいられなくなることで、睡眠が中断されます。鉄分不足が関連していることもあります。

  • 痛みやかゆみ

慢性的な腰痛や関節痛、アトピー性皮膚炎などによる強いかゆみが、体の不快感として覚醒を促すことがあります。

  • 逆流性食道炎

胃酸が食道に逆流し、胸焼けや咳、喉の不快感が生じて目が覚めることがあります。

  • ホルモンバランスの乱れ

特に女性の場合、月経周期や更年期におけるエストロゲンの変動が、寝汗やほてり(ホットフラッシュ)を引き起こし、睡眠の質を低下させることがあります。

1-2. 心理的な要因:心の問題が眠りを浅くする

ストレスや心の状態も、中途覚醒に大きく影響します。

  • ストレスや不安

仕事や人間関係の悩み、将来への不安など、強い精神的ストレスは脳を興奮状態にさせ、眠りを浅くしたり、途中で目を覚ましやすくしたりします。

  • うつ病

うつ病の主要な症状の一つに不眠があり、中途覚醒や早朝覚醒が見られることがよくあります。

1-3. 生活習慣の要因:日中の過ごし方が夜の眠りを左右する

日々の生活習慣が、知らず知らずのうちに中途覚醒を招いていることもあります。

  • カフェインやアルコールの摂取

カフェインには覚醒作用があり、アルコールは一時的に寝つきを良くするものの、睡眠の後半で覚醒を促すことが分かっています。

  • 不規則な睡眠時間

毎日違う時間に寝起きしていると、体のリズム(体内時計)が乱れ、スムーズな睡眠が難しくなります。

  • 寝室環境の悪さ

寝室が明るすぎたり、騒音がしたり、温度や湿度が適切でなかったりすると、睡眠の質が低下し、目が覚めやすくなります。

  • 就寝前の光刺激

スマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトは、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制し、寝つきを悪くしたり、睡眠を浅くしたりする原因になります。


2. 中途覚醒がもたらす影響:日中のパフォーマンス低下と健康リスク

夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒は、単に「眠りが浅い」というだけでなく、日中の生活や長期的な健康にも深刻な影響を与える可能性があります。

例えば、朝起きた時に「熟睡感が得られない」「体がだるい」「頭がぼーっとする」と感じることが多い方は、夜中に何度も覚醒しているために、深い睡眠が十分に取れていないサインである可能性があります。深い睡眠が不足すると、疲労回復が不十分になったり、記憶の定着や脳の休息が妨げられたりします。

その結果、日中の強い眠気集中力の低下思考力の鈍化といった問題が生じ、仕事や学業のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。また、イライラしやすくなる、気分が不安定になるといった精神的な不調につながることも少なくありません。

さらに、慢性的な中途覚醒は、免疫力の低下生活習慣病(高血圧、糖尿病など)のリスク増加といった健康問題にも関連していることが指摘されています。質の良い睡眠は、心身の健康を維持するためにも重要です。


3. 中途覚醒改善のためのアプローチ

中途覚醒に悩む方は、まずは自身の睡眠を多角的に見つめ直してみてください。ご自身の状況に合わせた対策を見つけることが重要です。以下、それぞれに対する改善のアプローチ方法をお伝えします。

3-1. 身体的な要因への対策:体のサインを見逃さない

1. 頻尿(夜間頻尿)への対策

  • 夕食後の水分摂取を控える:

特に寝る2~3時間前からは水分摂取を控えめにしましょう。

  • カフェインやアルコールの制限: 

これらは覚醒作用だけでなく、利尿作用もあるため、夜間の摂取は特に避けるべきものです。英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインでも、不眠症の患者には就寝前のカフェインやアルコール摂取の制限が推奨されています。

  • 基礎疾患の確認

糖尿病や前立腺肥大症、過活動膀胱など、特定の病気が原因の場合もあります。症状が続く場合は、泌尿器科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

2. 睡眠呼吸障害への対策 

いびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されたことがある方は、専門医への相談を強くおすすめします。睡眠専門クリニックや耳鼻咽喉科で検査を受け、適切な診断と治療(CPAP療法など)を受けることで、劇的に睡眠の質が改善する可能性があります。

3. その他の身体的不調への対策

  • むずむず脚症候群

鉄欠乏が原因となっていることが多いため、医師の指導のもとで鉄剤を服用するケースがあります。禁煙、アルコール・カフェインの摂取制限、適度な運動も有効です。

  • 痛みやかゆみ

痛みの原因となる疾患の治療を優先します。寝具の見直し(体圧分散マットレスなど)も不快感軽減に役立ちます。かゆみには保湿や抗ヒスタミン剤の使用などが考えられますが、皮膚科での診断が基本です。

  • 逆流性食道炎

就寝前の食事を避け、脂っこいものや刺激物を控えます。枕を高くして上半身を少し起こして寝ることで、胃酸の逆流を防げるとされています。

3-2. 心理的な要因への対策:心を落ち着かせ、不安を減らす

1. ストレスや不安への対策

  • リラックス習慣の導入:

ぬるめのお風呂に浸かる(就寝直前は入眠を妨げるため90分前を目処に)、読書をする、アロマを焚くなど、心身をリラックスさせる習慣を取り入れましょう。

  • マインドフルネス瞑想:

過去の研究(例えば、米国国立補完統合衛生センター:NCCIHの報告など)でも、マインドフルネス瞑想がストレス軽減と睡眠の質向上に効果があることが示唆されています。日中に短い時間でも瞑想を取り入れることで、精神的な安定につながります。

  • 認知行動療法(CBT-I):

不眠症に対する認知行動療法は、不眠に関する誤った認識や行動パターンを修正し、睡眠の質を改善する効果が科学的に証明されています。専門家による指導を受けることで、より効果的な対策が期待できます。

2. うつ病への対策

不眠に加えて気分の落ち込み、興味の喪失、食欲不振などの症状がある場合は、精神科医を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

3-3. 生活習慣への対策:日々の習慣を見直す

1. カフェインやアルコールの摂取

  • 摂取時間の見直し:

カフェインは就寝の6時間前、アルコールは就寝の3時間前からは避けましょう。特にアルコールは、一時的に寝つきを良くするように感じますが、分解される過程で睡眠の質を著しく低下させ、中途覚醒を増やすことが多くの研究で報告されています。

2. 不規則な睡眠時間

  • 規則正しい睡眠リズムの確立

毎日同じ時間に就寝・起床することを心がけましょう。これは体内時計を整え、質の良い睡眠を促進する最も基本的な対策です。週末の寝だめも、体内時計を乱す原因になるため、平日の睡眠リズムと大きくずれないように意識することが大切です。

3. 寝室環境の悪さ

  • 快適な寝室環境の整備
    • 暗さ: 部屋は真っ暗にするのが理想的です。遮光カーテンを活用しましょう。
    • 静けさ: 必要であれば耳栓やホワイトノイズマシンを活用し、外部の音を遮断しましょう。
    • 温度・湿度: 一般的に、寝室の適温は18~22℃、湿度は50~60%が理想とされています。

4. 就寝前の光刺激

  • ブルーライトの制限

スマートフォンやパソコン、タブレットなどの電子機器から発せられるブルーライトは、睡眠を誘発するホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。就寝の1~2時間前からはこれらの使用をできるだけ控えましょう。また、最近ではブルーライトカット機能モードやフィルターも販売されています。お仕事等で難しい場合は、こういったものを活用するのも良いと思います。


🔍まとめ:この記事のポイント

  • 中途覚醒の原因は、頻尿、睡眠呼吸障害、痛みなどの身体的要因、ストレスやうつ病などの心理的要因、そしてカフェイン・アルコール摂取、不規則な睡眠時間、寝室環境、就寝前の光刺激などの生活習慣が複雑に絡み合っている場合があります。
  • それぞれの要因に対して、医療機関での診断・治療や、生活習慣の見直し、リラックス習慣の導入など、具体的な対策を講じることが重要です。
  • ご自身の体調や生活習慣を振り返り、当てはまる原因に対して適切な対策を講じることが、質の高い睡眠を取り戻す第一歩になります。必要に応じて、専門医への相談も検討しましょう。

参考文献

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