筋トレ時やその後に眠くなる原因は?対処法を紹介

筋トレ時やその後に眠くなる原因は?対処法を紹介

体力づくりや健康、ダイエットのために筋トレを習慣化している人もいるでしょう。しかし、筋トレをするとなぜか眠くなって困っているという人も多いのではないでしょうか。

筋トレをすると眠くなるのには、いくつかの原因があります。ここでは、眠くなる原因や筋トレ時やその後の眠気を抑える方法についてまとめました。

筋トレ時や後に眠くなってしまう5つの原因

筋トレをしたときやその後、どうしても眠くなってしまうのは、体がおかしいからではありません。それでは、筋トレ時やその後の眠気は、なにが原因なのでしょうか。

まずは、筋トレ時やその後の眠気に関わる、5つの原因を見ていきましょう。

原因1.肉体的に疲れているため

もっともシンプルな原因のひとつに、追い込んだトレーニングをして、筋肉を酷使することで体が疲れていることが挙げられます。

筋トレは、筋組織を破壊し、修復する過程で強い筋肉にしていくトレーニングです。この筋肉の修復には、大きなエネルギーが必要となります。

このエネルギーを蓄えようとする働きで、脳と体が休息を求め、眠気となって現れるのです。ある意味、筋トレしたときの眠気は、筋肉をしっかり刺激できているとも捉えられるでしょう。

原因2.血糖値が低下するため

筋トレをしているときは、体の中に蓄えられているグリコーゲン(ブドウ糖)などをエネルギーとして消費している状態です。

筋肉に負荷をかける筋トレでは、多くのブドウ糖を消費することになります。トレーニングの内容がハードになればなるほど、体に蓄えている糖を多く使うことになり、糖質の枯渇によって血糖値が低下していくのです。

ブドウ糖は、体を動かすだけでなく、脳を働かすためのエネルギーにもなっているので、血糖値が下がると脳の働きが鈍くなり、眠気につながるともいわれています。

原因3.成長ホルモンが分泌されるため

筋トレをすると、体の中で乳酸がつくられます。乳酸は、疲労物質として知られており、濃度が高くなると成長ホルモンの分泌を促すのです。

この成長ホルモンは、通常、寝ている間にたくさん分泌され、深い眠りに導いてくれる役割を担っていますが、乳酸濃度や血糖値とも関わりがあります。

体にとって負荷の高い筋トレをすると、乳酸が多くつくられるほか、ブドウ糖を多く消費して成長ホルモンの分泌が睡眠時以外にも関わらず活発になるため、強い眠気が生じるのです。

原因4.副交感神経が優位に働くため

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交互にバランス良く切り替わることで、健康を維持しています。

通常、昼間の活動時には交感神経が活発になり、夜のリラックス時には副交感神経に切り替わるため、夜間は自然と眠くなり体を休めることになるのです。

筋トレは、体を動かすため交感神経が優位に働き心拍数を上げてくれますが、筋トレを終えるとクールダウンモードに入るため、昼間でも副交感神経に切り替わります。激しい負荷をかけた後は、自然と体と脳がリラックス状態になるというわけです。

この自律神経の切り替わりが、眠気につながっているといわれています。

原因5.体温が急激に低下するため

筋トレ後に起こる体温の低下も、眠気に大きく関わっています。通常、睡眠時には、体温が自然に下がり深い眠りに入りますが、筋トレ後にも同じような状態になります。

なぜなら、トレーニングをしているときは、体を動かすため心拍が上がって血流が良くなり、急激に体温が上昇します。しかし、筋トレが終了すると、汗をかいているため急激に体温の低下がはじまるからです。

このような理由で筋トレ後は、睡眠前と同じような体温の状態のため、強い眠気に襲われると考えられます。

筋トレ時やその後の眠気を抑える方法

先ほど紹介したように、筋トレ時やその後、眠気に襲われるのは、体のメカニズムとして当然の現象です。しかし、仕事や家事などやらなければならないことが多い人にとって、眠気はどうにかしたい問題でしょう。

ここからは、具体的に筋トレ時やその後の眠気を抑える方法について見ていきましょう。

軽めのトレーニングを行う

どうしても眠気を抑えたい場合には、体に大きな負担がかからないように軽めの筋トレにとどめておきましょう。低負荷のトレーニングであれば、体の疲労が少なく、強い眠気が起こりにくいです。

ジムでマシーンを使ったハードなトレーニングではなく、自宅でも気軽にできる腹筋や腕立て伏せなどの自重でできる筋トレをメインに、トレーニングメニューを組んでみてください。

それでも眠気が強いという場合は、セット数を少なくして、物足りなさを感じるくらいにするのも有効な手段です。

エネルギー源を摂取しておく

いくらハードなトレーニングをしなくても、体を動かすことにより、エネルギーは消費していくでしょう。そこで、筋トレの前に、軽食を挟んでエネルギー源を摂取しておく方法もおすすめです。

とはいえ、お腹いっぱいに食べてしまうと、満腹感から副交感神経が優位に働き、眠気が起きてしまいます。エネルギー摂取とはいえ、バナナやおにぎりを1つ食べる程度にしておきましょう。

食べてからトレーニングをすると、体が上手く動かないという方の場合は、サプリメントやプロテインなどで摂取するのもおすすめです。

カフェインを摂取しておく

眠気覚ましとしてよく知られている通り、カフェインを摂る方法は、筋トレ時やその後の眠気にも有効な手段です。筋トレを開始する前に、コーヒーや緑茶、カフェインが含まれているエナジードリンクなどを飲んで、眠気対策をしましょう。

また、筋トレ前のカフェインの摂取は、眠気を抑える効果だけではありません。心拍数を高めたり、酸素摂取量を増加させたりするなど、筋トレに有利な効果が期待できます。

カフェインには集中力を高める効果も期待されているため、上手く活用すれば、筋トレの質を向上させることにもつながるでしょう。

しかし、カフェインは利尿作用があるので、トレーニング中の水分補給をこまめに行うことを心がけてください。

体を冷やさないようにする

急激に体温が下がると、眠気の原因になります。トレーニング中にかく汗は、体温を下げるため、筋トレの休憩中やその後は、すぐに汗を拭くようにしましょう。

汗を拭いたあと、できればすぐに着替えて、冷たい風に当たらないようにするのがおすすめです。シャワーを浴びられるときは、すぐに汗を流して、その後体が冷えないようにすると眠気を抑えることにつながります。

体を冷やさないようにすることは、風邪などの体調不良を防ぐことにもつながりますので、積極的に実施してください。

それでも眠くなってしまう場合は仮眠しても良い

筋トレ時やその後の眠気を抑える方法としていくつか紹介しましたが、それぞれの方法を試してみても眠気に襲われてしまう場合は、思い切って寝てしまうのもひとつの方法です。

筋トレ時やその後に眠くなってしまうのは、しっかり筋肉を刺激できた証であり、体の仕組みとして正常な反応といえます。

ただし、何日も眠気や体の怠さが取れない場合は、体に不調をきたしている可能性もあります。オーバートレーニングになっていたり、栄養不足に陥っていたりする可能性が高いため、普段と違う体調の変化がある場合は、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

また、筋トレ後の眠気で、そのまま一旦寝る場合は、夜間の睡眠の質を確保する意味でも、20分程度の仮眠で留めることをおすすめします。栄養をしっかり摂ることを心がけ、ゆっくり体を休ませましょう。

まとめ

筋トレ時やその後、眠気に襲われるのは、誰しも経験することがある、正常な体の反応です。過度に心配せずに、栄養を摂って十分に体を休ませれば、筋肉にも良い結果が出るでしょう。

どうしても眠気を抑えたい日は、軽めのトレーニングにするか、その日の筋トレを休むという選択肢も検討してください。

自分の生活リズムや体調に合った眠気対策を模索しながら、筋トレを続けましょう。

眠れないカテゴリの最新記事